
こどもの歯並びが気になり、将来ガタガタの歯並びにならないか心配と不安に思う保護者さまも多いのではないでしょうか。
歯並びは遺伝だけで決まるものではなく、実は日常のクセや習慣が大きく影響することがあります。
特に、指しゃぶりやお口ポカン(口唇閉鎖不全)、舌のクセなどは、顎の成長や歯の位置に影響を与えることがあり、将来的に不正咬合と呼ばれる悪い歯並びにつながる場合があります。
ここでは、こどもの歯並びを悪くする可能性のあるクセと、代表的な不正咬合の種類について解説します。
目次
■こどもの歯並びに影響するクセとは
◎指しゃぶり
指しゃぶりは乳幼児期によく見られる習慣ですが、長期間続くと歯並びに影響することがあります。特に4歳〜5歳以降も続いている場合、前歯に強い力がかかり、歯が前方へ押し出されることがあります。
その結果、出っ歯や、前歯が噛み合わない開咬(かいこう)といった歯並びになることがあります。
◎お口ポカン(口唇閉鎖不全)
口が常に開いている状態を「お口ポカン」と呼びます。口を閉じる力が弱く、無意識に口が開いている状態が続くと、口周りの筋肉のバランスが崩れてしまいます。
本来歯は、舌・唇・頬の筋肉のバランスによって位置が保たれていますが、そのバランスが崩れることで歯並びに影響してしまうことがあります。
また、口呼吸にもつながりやすく、顎の成長にも影響することがあります。
◎舌癖
舌で前歯を押すクセや、飲み込む時に舌を前に出すクセも歯並びに影響します。舌はとても強い筋肉のため、繰り返し歯を押すことで歯の位置が変わってしまうことがあるのです。
このようなクセが続くと、前歯が前に出る出っ歯や、奥歯を噛んだ時に上下の歯が噛み合わない開咬になることがあります。
■不正咬合とは
◎歯並びや噛み合わせが乱れている状態
歯並びや噛み合わせが正常ではない状態を不正咬合(こうごう)といいます。不正咬合にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。ここでは代表的な歯並びの種類について紹介します。
◎叢生(そうせい)
叢生とは、歯がきれいに並ぶスペースが不足し、歯が重なり合うように生えている状態です。一般的には「ガタガタの歯並び」と呼ばれることが多いです。
八重歯も叢生の一種で、歯が並ぶスペースが足りないために犬歯が外側に生えてしまう状態です。叢生は日本人に多い歯並びの一つとされています。
歯が重なっていると歯みがきがしにくく、隙間に歯ブラシが届きにくいことでむし歯や歯周病のリスクが高くなることがあります。
◎上顎前突(じょうがくぜんとつ)
上顎前突は、上の前歯が前に突出している歯並びです。一般的には「出っ歯」と呼ばれています。
指しゃぶりや舌のクセ、口呼吸などが原因となることもあります。前歯が前に出ていると、口を閉じにくくなったり、転倒時に歯をぶつけやすくなることがあります。
◎下顎前突(かがくぜんとつ)
下顎前突とは、下の前歯が上の前歯より前に出ている状態で、一般的に「受け口」と呼ばれる歯並びです。
骨格的な要因が関係している場合も多いですが、舌のクセなどが影響することもあります。
噛み合わせが逆になっているため、食べ物を噛みにくくなることがあります。
◎開咬(かいこう)
開咬とは、奥歯を噛み合わせたときに前歯が噛み合わず、隙間ができてしまう歯並びです。指しゃぶりや舌癖が原因となることが多いといわれています。前歯で食べ物を噛み切ることが難しい場合や、発音に影響することもあります。
◎過蓋咬合(かがいこうごう)
過蓋咬合とは、上の前歯が下の前歯を大きく覆ってしまう歯並びです。噛み合わせが深すぎることで、下の歯が見えにくくなることがあります。
この状態が強い場合、下の前歯が上の歯ぐきに当たるなど、歯や歯肉に負担がかかることがあります。
【こどもの歯並びはクセの影響を受けやすい】
成長期のこどもの歯並びは、遺伝だけでなく日常のクセの影響を受けやすいといわれています。指しゃぶりやお口ポカン、舌のクセなどが長く続くと、顎の発達や歯並びに影響することがあります。
もちろん、すべてのクセが必ず不正咬合につながるわけではありませんが、歯並びに影響する可能性がある習慣は早めに気づき、改善していくことが大切です。
こどもの歯並びが気になる場合は、歯科医院で歯並びや顎の成長をチェックしてもらうことで、将来的な歯並びのトラブルを予防できることもあります。
まずはお子さまの歯並びや習慣が気になったタイミングで構いません。お気軽にご相談ください。
