子どもの歯の健康を守るためには、早めに歯医者に通い始めることが大切です。
そのような中で「何歳から連れて行けばいいの?」と悩む保護者さまも多いでしょう。
この記事では、0歳から6歳までの年齢別に必要な予防処置を解説します。
また、妊娠中から始められるむし歯予防についても触れ、子どもの歯を健康に保つためのポイントをお伝えします。
目次
■年齢別に注意するポイント
◎生後6か月程度まで
この時期は、まだ歯が生えていない子も多いですが、歯が生える準備は始まっています。
赤ちゃんの歯ぐきをガーゼなどで優しく拭いてあげることで、口内の清潔を保ちましょう。また、大人の口内にむし歯菌があると、食器の共有などで感染する可能性もあるため、大人の口腔ケアも重要です。
◎1歳まで
1歳になると、前歯が生え始める時期です。
歯が生えたら専用の歯ブラシで優しく磨いてあげましょう。
歯科医院でのフッ素塗布を受けることで、歯の強化を図ることができます。
この時期から定期的に歯科医院でチェックしてもらう習慣をつけると良いでしょう。
◎2歳まで
2歳頃には、奥歯が生え始める子もいます。
歯と歯の間に汚れが溜まりやすくなるため、歯間ブラシやフロスを使ってお手入れをすることが大切です。
また、仕上げ磨きは親が必ず行い、むし歯の原因となる食べ物のかすはしっかり取り除きましょう。
◎3歳まで
3歳になると、乳歯がほぼ生え揃ってきます。
この時期は、歯並びや噛み合わせをチェックするためにも、定期的な歯科検診が必要です。歯科医院でのクリーニングやフッ素塗布を受けることで、むし歯予防をしっかり行いましょう。
◎4歳まで
4歳頃になると、自分で歯を磨けるようになってきますが、まだまだ仕上げ磨きは欠かせません。
奥歯の溝に汚れが溜まりやすいため、丁寧に磨くことが大切です。
この時期から歯科医院でシーラント(奥歯の溝を埋める予防処置)を検討しても良いでしょう。
◎5歳まで
5歳になると、さらに自分で磨く意識が芽生えますが、磨き残しが多くなる時期でもあります。
特に奥歯の間や裏側などは親がしっかり確認して仕上げ磨きを行いましょう。
◎6歳まで
6歳になると、永久歯が生え始めます。
乳歯と永久歯が混在するため、むし歯になりやすく注意が必要です。永久歯を守るためにも、フッ素塗布やシーラントの活用を検討し、定期的な歯科医院でのチェックを欠かさないようにしましょう。
■マタニティ診療とは
◎マイナス1歳児歯科とも呼ばれる
マタニティ診療は、妊娠中の女性を対象とした歯科ケアで、「マイナス1歳児歯科」とも呼ばれます。
妊娠中からのケアが、赤ちゃんの歯の健康に大きく影響するため、この時期にしっかりと予防対策を行うことが大切です。
◎妊娠時に注意すべきポイントとは
妊娠中はホルモンバランスの変化で歯肉が腫れやすくなったり、歯周病のリスクが高まります。
また、むし歯菌は出産後に母親から赤ちゃんに感染することがあるため、妊娠中から口腔内を清潔に保ち、定期的に歯医者で検診を受けることが大切です。
■子どもの歯に予防処置が大切な理由
◎乳歯がむし歯になると永久歯にも影響
乳歯は永久歯が生えるための土台となります。乳歯は抜けるからいい、というわけではなく、乳歯がむし歯になるとその下で育っている永久歯に影響を与え、歯並びや噛み合わせに問題が生じることがあります。
◎自分でケアをする習慣づけができる
早い時期から歯医者に通うことで、歯のケアをする習慣が身につきます。
自分で歯を大切にする意識を持つことで、将来的な口腔トラブルを減らすことができます。
【早めに歯科医院にかかって予防処置を受ける】
子どもの歯の健康には、早めの予防処置と定期的な歯科検診が鍵です。
生まれる前からマタニティ診療でのケアを始め、0歳から6歳までの年齢に応じた適切な対策を行うことで、子どもの歯をむし歯から守り、健康な歯や正しい歯並びに導くことができます。
お子さまの歯を大切にするために、早めのケアを心がけましょう。