毎日の歯みがきは、むし歯や歯肉炎を防ぐための大切な習慣です。
しかし、こども用の歯みがき粉は種類が多く、「どれを選んだらいいの?」「フッ素は入っていた方がいいの?」と迷う保護者さまも多いのではないでしょうか。
この記事では、年齢別に見た歯みがき粉の選び方や、注目すべき成分、選ぶ際の注意点などをわかりやすく解説します。
お子さまのお口の健康を守る第一歩として、ぜひ参考にしてください。
目次
■こどもの歯みがき粉選びで大切なこと
◎目的に応じた成分をチェック
歯みがき粉を選ぶ際は、ただこども用と書かれているものを選ぶだけでなく、何を目的として使うのかをよく見ておくことが大切です。
むし歯予防、歯肉ケアなど、製品によって配合されている成分や効果が異なります。
たとえば、むし歯予防が目的ならフッ素配合と記載されたものを選ぶとよいでしょう。
◎発泡剤や香料の量もポイント
おとな用の歯みがき粉と比べて、こども用は刺激が少ないのが基本ですが、それでも製品によっては発泡剤や香料が強いものもあります。
泡立ちすぎると口の中が泡でいっぱいになってしっかり磨けなかったり、香りが強すぎると嫌がったりする子もいます。
こどもの反応を見ながら、好みに合った味・香りを選んであげるのも大切なポイントです。
■年齢別 歯みがき粉の選び方
◎0~2歳 飲み込んでしまっても安心なものを
乳歯が生え始めるこの時期は、歯みがき習慣の導入が目的になります。
まだうがいができない年齢のため、「飲み込んでも安心」などの表記があるジェルタイプがおすすめです。
この時期に使用する歯みがき粉は、フッ素濃度が低く、無添加・無香料のものを選ぶと安心です。
◎3~5歳 フッ素配合のジェルやペーストを
うがいがある程度できるようになってきたら、ある程度高い濃度のフッ素配合の歯みがき粉を使用しても問題ありません。
フッ素濃度は950ppm程度のものが多く、これぐらいのものからむし歯予防に効果が高くなっていきます。
ただし、まだ飲み込んでしまう子もいるため、使用量はごく少量(グリーンピース程度の量)で十分です。
◎6歳以上 おとなに近いケアを意識
永久歯が生え始めるこの時期には、おとな用と同等のフッ素濃度(1000~1450ppm)の歯みがき粉を使うことが可能になります。
歯並びが変化して歯垢(プラーク)が溜まりやすくなるため、しっかりした清掃効果とフッ素配合のバランスが取れた製品を選ぶとよいでしょう。
使用量は1cm~2cm程度が目安になります。
■歯みがき粉の成分でチェックしたいポイント
◎フッ素
歯の再石灰化(むし歯菌によって溶かされた歯の表面を再び修復すること)を促進し、むし歯の原因菌の活動を抑制する働きがあります。
年齢に応じた濃度のものを選ぶようにしましょう。
◎キシリトール
砂糖の代替甘味料として配合されることが多く、むし歯の原因菌の働きを抑える効果があります。甘味があることで、こどもが歯みがきを嫌がりにくくなるというメリットもあります。
◎研磨剤・発泡剤
こども用には、研磨剤が入っていない、あるいは少量の製品が良いです。
泡立ちを良くする発泡剤も苦手な子が多いため、最初は控えめなものから始めてみるとよいでしょう。
■歯みがき粉を選ぶ時の注意点
◎こどもに合ったものを選ぶことが大切
どんなに優れた歯みがき粉でも、お子さまが嫌がってしまっては続きません。
味や香り、使用感などを一緒に試しながら、本人が気に入るものを選ぶのがベストです。
また、アレルギーがある場合や、皮膚に異常が出た場合には使用を中止し、歯科医師に相談してください。
◎歯みがき粉は補助的なものという意識を
歯みがき粉はあくまでサポートアイテムで、正しいブラッシングと掛け合わせることでむし歯や歯肉炎の予防効果を高めることにつながります。
日々の歯みがきを丁寧に行うことが重要です。
【毎日のケアで、むし歯ゼロを目指しましょう】
こどものお口の健康は、毎日のケアとちょっとした工夫で守ることができます。
歯みがき粉は、年齢や目的に応じたものを選ぶことで、より効果的にむし歯予防が行えます。
お子さまの成長に合わせて、適切なアイテムを取り入れてみましょう。
「うちの子に歯みがき粉は必要?」と感じている方は、こちらの記事も参考にしてみてください。