こどもの歯並びを整える小児矯正は、きれいな歯並びの土台をつくる大切な治療でもありす。
近年では、永久歯が生えそろう前のⅠ期治療から矯正を始めるケースが増えており、保護者さまの協力がとても重要になります。
今回は、小児矯正中に保護者さまが気を付けておきたい5つのポイントを分かりやすくご紹介します。
目次
■ 1|食事内容に気を付ける
◎装置にやさしい食べ物を意識する
矯正装置をつけている期間は、食事に注意が必要です。
特に固定式の装置を使用している場合は、硬い食べ物や粘着性のある食べ物が装置の破損の原因になります。
たとえば、飴、キャラメル、ガム、硬いおせんべい、フランスパンのような食材は控えたほうが良いでしょう。
これらは装置に引っかかって外れてしまったり、歯に強い力がかかったりして痛みの原因になることがあります。
◎栄養バランスの取れた柔らかめの食事へ
矯正初期は痛みを訴えることがあるため、食べやすくて栄養バランスの取れたメニューを用意しましょう。
たとえば、豆腐、スープ、柔らかい煮物、オムレツなどは噛む負担が少なく、矯正中でも食べやすい食事です。
■ 2|歯磨きをしっかり行う
◎装置周辺は特に磨き残しに注意
矯正装置の周囲はどうしても磨きにくくなりがちです。
そのままにしておくと、歯垢(プラーク)が溜まり、むし歯や歯肉炎のリスクが高くなります。こども自身に任せきりにせず、仕上げ磨きで装置の周囲まで丁寧に清掃してあげることが大切です。
◎フロスやタフトブラシを取り入れる
ブラシの届きにくい細かい部分には、タフトブラシやフロスを使うとより清掃効果があります。
特にワイヤー矯正中はフロス用のスレッダーを使用して歯間の清掃を行いましょう。
■ 3|矯正に対するモチベーションを保つ
◎お子さまの気持ちを理解する
矯正装置の見た目や装着感、痛みによる不安など、こどもにとっては意外と大きな負担です。
どうして矯正が必要なのかを分かりやすく説明し、納得して取り組めるように励ましてあげましょう。
■ 4|装置の管理と破損のチェック
◎取り外し式の装置は保管に注意
取り外し式のプレートやマウスピースを使っている場合、外した時はケースに入れて清潔に保つことが重要です。
外したあとにティッシュなどに包んでしまうと、誤って捨ててしまうこともあります。
破損や紛失が続くと、治療期間の延長や再作製の費用が発生することもあるため、取り扱いには十分注意しましょう。
◎装置の不具合に早めに気づくこと
ワイヤーのゆるみやパーツの破損など、異変を見逃さず、気づいた時点で早めに歯科医院へ相談することが大切です。
そのまま使い続けると治療の効果に問題が出るだけでなく、お口の中を切るなどの怪我につながる可能性もあります。
小さな不調のうちに対応することで、トラブルや悪化を防ぐことができます。
■ 5|通院をきちんと継続する
◎定期的なチェックが治療成功のカギ
矯正治療は一度始めたら終わりではなく、定期的な調整や経過観察が必要です。
特に成長期のこどもは、数ヶ月の間に顎や歯の状態が大きく変化することもあるため、歯科医院でのチェックと調整を欠かさず受けることが治療成功につながります。
【小さな事に気を付けてこつこつと】
こどもの矯正治療は、ご本人の努力だけでなく、保護者さまのサポートがあってこそスムーズに進みます。
矯正中は食事内容や歯みがき、装置の管理、通院の継続など、気を付けるべき点が多くありますが、それらを習慣化できれば、歯並びだけでなくお口全体の健康にもよい影響があります。
将来のお子さんの笑顔のためにも、矯正治療中の生活全体を温かく見守り、サポートしていきましょう。