こどものおやつや食べ物は、子育て中の保護者さまが日常的に気になる点ではないでしょうか。
その中でも最近注目されているのが、こどもの顎を鍛える食べ物です。
現代のこどもたちは、やわらかい食べ物を好む傾向が強く、顎の発達が十分でないまま育つケースも見られます。
この記事では、こどもの顎をしっかり育てるためにおすすめの食べ物やおやつ、そして噛む力を育む上で大切なポイントについて詳しく解説します。
目次
■なぜ噛む力を鍛えることが大切なのか
◎顎の発達は歯並びにも関係する
こどものうちからしっかり噛む習慣があると、顎の骨や筋肉が健やかに成長します。
反対に、やわらかい食事ばかりで顎をあまり使わない生活を続けていると、顎の発達が遅れ、歯が並ぶスペースが不足して歯並びが乱れやすくなります。
◎噛むことで得られる効果は多い
噛む力を鍛えることは、顎の発達以外にもさまざまなメリットがあります。
たとえば、唾液の分泌が促進されて消化がよくなる、食事の満足感が高まって食べ過ぎを防げる、脳への刺激が増えて集中力がアップするなど、成長期のこどもにとって嬉しい効果がたくさんあります。
■噛む力を育てるおすすめの食べ物・おやつ
◎おやつで噛む習慣をつける
おやつは、間食としてだけでなく、噛む力を育てるチャンスでもあります。
たとえば干し芋、スルメ、煮干しなどは自然とよく噛む必要があるため、顎の発達にも良い影響を与えます。
また、りんごやにんじんスティックのような硬めの野菜や果物も噛み応えがあるためおすすめです。
◎食事の中でも取り入れたい食材
普段の食事の中でも、噛む力を鍛えることができます。
たとえば、ごぼうやれんこん、きのこ類、ひじきなどの繊維質の多い食材、または雑穀ご飯や玄米のように歯ごたえのある主食を取り入れることで、自然と咀嚼回数が増えていきます。
◎市販のおやつ選びにも工夫を
市販のおやつを選ぶ際にも、できるだけ噛みごたえのあるものを意識するとよいでしょう。
せんべいやクラッカーの中でも、砂糖が控えめで硬めのものはおすすめです。
ただし、砂糖の摂りすぎやむし歯予防の観点から、だらだら食べるのは避け、時間を決めて食べることも大切です。
■「硬いもの=よい」とは限らない
◎年齢や成長に合わせた配慮が必要
上述したように、確かに顎を鍛えるためには硬いものが良い部分もあるのですが、何でもかんでも硬ければいいというわけではありません。
年齢が低いこどもに過度に硬い食品を与えると、顎関節や歯に負担がかかることがあります。
無理なく噛める程度の硬さのものを、成長に合わせて選ぶことが大切です。
◎よく噛んで食べることが大切
どんな食べ物でも、しっかり噛んで味わって食べることが大切です。
やわらかいものでも、よく噛んで食べる習慣があれば、十分に顎を使うことができます。
たとえば、食材を大きめに切る、噛みごたえのある調理法を選ぶなど、日常的な工夫も効果的です。
■噛む力を育てる生活習慣のポイント
◎テレビやスマホを見ながら食べない
食事中にテレビやスマホを見ると、食事に集中せずに早食いになったり、噛む回数が減ったりします。
しっかり噛んで食べるためには、落ち着いた環境で、家族と会話をしながら食べる習慣が大切です。
◎姿勢にも気を配る
食事中の姿勢も、噛む力の発達に関係します。
背筋を伸ばし、足を床にしっかりつけた状態で食べることで、噛む力を発揮できます。
椅子やテーブルの高さにも注意して、こどもに合った環境を整えてあげましょう。
【噛む力は、こどもの未来を支える力になる】
こどもの噛む力は、顎の発達だけでなく、歯並びや全身の健康にも深く関わっています。
ただ硬いものを与えるのではなく、無理のない範囲で、よく噛む食事やおやつを楽しむ習慣を身につけていくことが大切です。
今後の健やかな成長のためにも、噛む力を育む食生活を、今日から意識してみてはいかがでしょうか。